この記事を読んでいただきたい方:
老朽化(腐食)による鉄製ガレージ扉(引き戸タイプ)の開閉にお悩みのオーナー様に向けた記事となっております
屋外車庫のガレージ扉(吊戸)が錆びて故障し、加えて戸車用のガイドレールにも埃が詰まったりして破損しているを確認できました。ほかにも、鉄骨フレームの腐食も散見されます。
ガレージ引き扉の上下レールの破損を確認
ガレージ扉をスムーズに開閉するための上下の戸車が故障、老朽化していることがわかります。
ただ、扉の構造そのものは一部が破損しているだけで、丸ごと交換するのにはもったいないレベル。まだまだ現役として活躍できるので補修延命プランを考えます。
具体的には、いったん扉を自社工場に引き上げて修理をしつつ、現地の上下の戸車機能の復旧を同時に進めるプランで進めます。
扉本体の修理は今後のメンテナンスを考えた改造をします。また、扉の下のレールは溝形(埃などが貯まる)ではなく突起型(ステンレス製)にして合理的な補修をご提案しました。
ガレージ扉の復旧開始
(扉の撤去とバリケード設置。自社工場で修理)
扉の本体を修理するために、いったんこれを外して自社工場に持ち帰ります。扉を戻すまではバリケードを設けておきます。しばらくお時間を頂戴します。
持ち帰った扉の修理を始めます。上下の戸車部分を解体していくのですが、フレームの中がだいぶ錆びてしまっているのがわかります。下の写真が拡大です。
このように、ぱっと見る感じでは問題なさそうでも、内側では腐食が進行しているケースを当社は何回も見てきましたし、修理をしてきました。
「うわー。鉄ってやっぱり錆びて大変ね」と思われるかもしれませんが、腐食した部分だけを修理して再利用できる「加工の自由さ」が鉄にはあるのです。アルミではこうはいきません・・。強度という面でも鉄製の方が強いです。
鉄部の溶接補修が終わったら工場内で塗装も済ませます。写真は付着した錆びを落とす「ケレン作業」です。
ガイドレール基礎の補修工事
扉本体の溶接補修と同時進行で進める外構工事の風景です。
埃や土が詰まってしまっていた「溝形のレール」を「突起型(ステンレス)」に交換するため、既存の基礎を解体します。
新しいレールは「谷形状」ではなく「山形状」になるので、今後のメンテナンス負担が軽減するうえ、ステンレス製のレールなので腐食にも強くなり利便性が大きく向上します。
目に見えない工夫を込めたガレージ扉の復活!
「ただ、動くように修理した」のではありません。今後のメンテナンス性や利用シーンを踏まえた改造ができるのは、このような機会だけです。
扉本体にも、周囲のレール構造にも、専門業者としての工夫を盛り込んだ作りにしています。また、この記事でご紹介する以外のアイデアも加えていますが、これはオーナー様にだけこっそりお伝えします。
「開閉がすごく軽くなった」とご満足いただけました。ありがとうございました!