この記事を読んでいただきたい方:
スチール製の手すりがサビてしまって補修をお考えのオーナー様、サビを溶接補修で解決したいとお悩みのオーナー様。
アパート廊下手すりの現状(鉄骨サビ度:★★★☆☆):
某ホームメーカー製アパートの鉄骨製の開放廊下と階段。スチール材の肉厚が薄い部分からサビ腐食が始まります。今回の現場で特にサビがひどかったのは「廊下の手すり」。サビ穴も多数あったのですが、他の鉄骨部分は比較的に強度を残しています。
アパート廊下手すりの補修方法:
サビ穴が空いた危険な手すりの、しかも「腐食した範囲だけを切り取って復元する」補修工事を繰り返します(全部で20か所前後)。腐食した鉄パイプと同等品のものを用意して、サビて欠損した部分だけをカットし、そこだけ新調するように交換して溶接します。
この工事の相場費用について:
鉄骨の腐食ダメージの具合や工事条件がまちまちであるため、工事費用も現場ごとに異なります(現場調査が必要です)。お見積依頼等お気軽にお問合せください。
「サビたところ」をピンスポットで入れ替え
アパートの開放廊下の手すりです。廊下の手すりのあちこちにサビ穴が空いています。
補修の方法は至ってシンプル。「サビた部分だけを同等品で交換するだけ」です。
まず、サビてボロボロになっている部分だけをカットします。カットしたあとに同じサイズの新しい鉄骨に交換して溶接します。※赤茶色になっている部分が防錆塗装をしている新しいパーツです。
交換された部分の長さは「名刺」くらいの大きさ。元のパイプとぴったり重なるようにシャコマンという工具を使って整えて溶接をします。
新しいパーツを溶接補修。溶接した部分を研磨して平らにしたら、また上からサビ止め塗装をします。
こちらが溶接補修が完了した手すりです。
「サビ腐食部分をカット」→「新しいパーツを溶接」→「平らに研磨」→「サビ止め塗装」
この一連の流れを、サビ腐食した手すりまで移動しては繰り返します。工具を一式移動して段取りをやり直すので、地味ながらも大事な補修作業なのです。
溶接工事の「補修前」と「補修後」を比較する
こちらは直角に曲がっている部分。サビて穴が空いています。溶接補修前の状況です。
手すりがサビ腐を起こしている場合は、見た目よりも深刻な強度ダウンになっていることが多く、気付かずに体重をかけてしまうと外れてしまう危険性があります。すぐに溶接補修を行います。
こちらが溶接補修後の状況です。
今回は全部20か所くらいありました。工事としては3日前後で終わるボリュームです。もちろん事前に現場調査をして、予め工場で交換パーツを作っておく必要があります。
また、現場の環境によっては溶接補修ができないケースもあります。その場合でも補修方法を検討して「一期一会」の工事をさせていただきました。
赤茶色の縦格子が交換した手すりです。このように「1本だけ交換」ということもできます。しかしながら、工事ボリュームが小さいと、職人の工賃が割高になってしまうのが難しいところです。
アパートの外部鉄骨の塗装やメンテナンス補修の時期は6年前後を目途に行われるのをお薦めいたします。塗装をせずに長く放置してしまうと鉄骨のサビ腐食が進み、大きな補修工事が必要になってしまうからです。定期的なお手入れはアパート運営費用の節約に繋がります。