木造バルコニーの現状(木造腐食度:★★★★☆)
とある戸建てオーナー様から「うちのバルコニーが傾いてる気がする・・」とお問合せがあったと工務店さんからご連絡。本来は当社のご対応範囲ではないのですが、調査をしてみると片持ち(柱がない)の木造バルコニーが自らの荷重を支え切れずに傾いているようでした。
木造バルコニーの補強方法:
バルコニーの軒下を撤去し、木下地をむき出しにします。次に補強の鉄骨を梁材としてバルコニーの幅に合わせて増設します。この梁材に3本の鉄柱を接続させて地面に埋設。これで、バルコニーのぐらつきが解消されます。最近では地震対策としてご相談いただくケースも増えてきました。
片持ちバルコニーの傾きを回避する
補強される前は3本の赤茶色の鉄骨柱が立っていない状況でしたが、写真のように補強の鉄骨柱で支えることで片持ちバルコニーの危機を回避しました。
もともとこのバルコニーには柱がない「片持ちのバルコニー」でした。長年の使用によって木下地が強度を失って、バルコニー全体が自重で傾いてしまいました。
鉄骨での補強工事を行う
鉄骨での補強を始めます。最初にバルコニーの軒下材を撤去して、バルコニーの木造下地をむき出しにします。木造下地の一部は雨水によって腐っており、強度が著しく劣化しています。
このバルコニーの横方向いっぱいに「梁鉄骨」を増設します。この木造バルコニーの幅いっぱいに「新たな梁材」となる鉄骨を増設して、さらに「新たな柱」として鉄柱を3本立てます。これでバルコニーのぐらつきがなくなりました。
木造ベランダの横幅いっぱいに「梁鉄骨」を通したら、そこから「鉄柱」を増設します。
およそ7Mのベランダの横幅を二等分する形で3本の柱が荷重を支えます。この「鉄柱」が先ほどの「梁鉄骨」と接続されていることがポイント。
ベランダの横方向と縦方向を鉄骨全体で補強しているため、部分的な補強工事よりも補強効果が高いです。
鉄柱を埋設する基礎を新設して完了
新設した「鉄柱」のサイズは4辺が7.5cmの角パイプ。鉄骨バルコニーの柱でもお馴染みの鋼材です。この3本の鉄骨柱は新設の「基礎」に埋設されて、木造バルコニーの荷重を支えます。
これで老朽化した木造バルコニーも復活します。地震対策という形でご依頼いただくことも多いです。ぜひご活用ください。