この記事を読んでいただきたい方:
鉄骨階段やベランダなどの錆び補修って自分でできる?また、どこを見て専門業者に相談すべきか見分けるのか?など、DIYで鉄骨補修でお悩みのオーナー様の悩みに、50年超実績の鉄工所が解説する記事です。
錆び補修DIYで必要な道具は?
鉄錆び補修をDIYで行う場合は下記のようなものが必要かと思います。
・軍手
・マスク(粉塵や鉄粉を吸うと喉が痛みますよ)
・保護メガネ(粉塵や鉄粉から目を守る)
・汚れて良い服
・ナイロンたわし(ケレンのため)
・掃除用具
・錆止め塗料(スプレー)
※業者はケレン用工具や養生シートなどの専門道具を使って行うことが多いです。
作業場所の確認、保護
作業を行うことで自分の服が汚れます。また、作業によっては近くの壁なども鉄粉や錆び粉で汚れます。汚れてまずいところは事前にしっかり保護しましょう。
壁などを養生するのはプラスチックベニヤがあると便利ですよ。ホームセンターで数百円で売っています。捨てる予定のシーツとかも活躍しそうです(溶接時は絶対NG)。
作業を行うのが室内であれば換気にも気を付けてください
鉄の錆びた部分を削る(ケレン)
ケレンというのは、鉄表面にある鉄錆びを削り取る作業を言います。
鉄の腐食している部分を「ナイロンたわし」などで擦ります。ただ、あまり強く擦ると鉄に穴が空いたり、一部が取れてしまうかもしれないので力(ちから)加減に注意してください。
ホームセンターにはナイロンたわしの他にも「皮すき(金属製のヘラ)」という道具も売っていて、これを使ってザザーっと鉄表面をこそいだりもできます。
※業者的に言えば、腐食した鉄部へのケレンは「溶接対応か塗膜対応か」「死膜か活膜か※」を見極めながら進める繊細な作業です。
※すぐに剥がれる塗膜を死膜といい、鉄に密着して剥がれない塗膜を活膜といいます
錆止めを塗る
ケレンをした鉄表面に錆止め塗装(スプレー)をします。錆止め塗料もホームセンターで売っています。いろいろな種類があるので店員さんに相談すると良いと思います。
また、錆止め塗材は油性が多いので、上からさらに塗料を塗るときはしっかり乾燥期間を設けてから塗ります(乾燥期間もパッケージに記載されています)。
※ケレンをしても、深刻な腐食を伴った鉄は内部も錆びている入っているので、錆止め塗装をしても中からじわっと錆び汚れが出ます
穴が空いたら鉄工所の出番
どこから業者に頼むのか・・簡単に言えば「穴が空いたら業者を呼ぶ」のがシンプルです。小さな穴であればシーリング材やパテで埋めることも一手かと思いますが、穴が空いた場所によっては「パテ等では解決しない、強度に影響する錆び」である可能性があります。その見極めや対処方法、補修範囲は専門業者の知識が必要になります。
また、補修方法にも「松竹梅(施工方法や範囲、使う資材のグレードによって変化)」があって、最適解はオーナー様によって異なってきます。オーナー様のお悩みに真摯に向き合う業者さんを探してみてください。(例えば弊社とか・・!)
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